くすの木句集 (36頁)
創立百周年記念俳句大会(1999年)
水打つて影の濃くなる小江戸かな 小林幸二氏(高17)
埼玉県立川越高等学校創立100周年記念は20年前の事。その折、記念俳句大会が開催され、実行委員長賞を授与された作品が上記の句である。爾来、「くすの木俳句会」が開催され気が付けば早くも20年を迎えている。引き継がれる伝統は、古くは室町時代の太田道灌の父道眞に始まる河越千句の歴史を紐解くことができるが、戦後今から70年以上前に前述の国語教師トクさんによって仕掛けられた、あるいは、してやられた賜物と考えるのはうがちすぎだろうか。大会を祝して芥川賞作家の奥泉光氏(高26)は『漱石の孤独』という題で記念講演をされている。その内容も掲載されている。