句 集 『 月 日 』 柴崎甲武信( 育 久 )氏 (中48・高2回)
(2008年5月発行 本阿弥書店)
本校100周年記念の折より続く「くすのき俳句会」に永いこと貢献され、牽引されてきた柴崎甲武信(育久)氏の句集『月日』を掲載させていただきます。氏は川越中学校在学の4年間、トクさんこと佐藤徳四郎先生の薫陶を直接受けられた方であります。
雀斑と亜麻色の髪巴里祭
この句は平成17年「蕎麦の花」の章に収められているものです。「巴里祭」は日本語の音韻の都合で「パリー祭」と読み習わすようでありますが、その響きがいっそう心地よい際立ちを醸しているように思えてなりません。「巴里祭」という言葉を甲武信氏は好んで使われていたようで、その言葉の響きは心象風景のの一角を占めておられたのでないかと推察する次第です。