特に「後鳥羽伝説殺人事件」から始まる
浅見光彦シリーズの旅情ミステリーでご活躍され
かつて昭和26年ごろ、川越高校に在籍された作家内田康夫氏が逝去されました。
埼玉新聞(3/19)に掲載された記事を転載させていただきます
内田氏は本校100周年記念誌に「川越高校は原点の一つ」という題で寄稿されています。
一部分ですが紹介させていただきます。
・・・(略)いまのことは知りませんが、当時の川越高校は
地元周辺の学区ではエリート校の一つだったはずです。
老朽校舎で、設備はお世辞にもいいとは言えませんでしたが、
生徒たちは真面目で礼儀正しく、まだバンカラの雰囲気を残して、
伝統ある校風を感じさせました。
その頃、音楽と農業と美術が選択科目になっていて、僕は美術を選びました。
中学時代を秋田の山村で過ごしたから、美術の素養などまるっきりなく、
木炭デッサンなどというものがあることすら知らなかったほどです。
消しゴム代わりに使うパンを、腹が減って、いつも半分は食ってしまいました。
むろん、技術のほうも稚拙なはずですが、
生まれて初めて描いた石膏デッサンを先生に褒められました。(略)
謹んで内田康夫氏のご冥福をお祈りします。
尚、内田康夫氏の多くの作品の一部は同窓会室に展示してあります。